3月と言えば、ひな祭り。春の訪れを感じる彩り豊かなお料理が思い浮かびますよね。
そして3月は冬から春へと季節が変わり始める時期。体調を崩しやすいという方も多いのでは?ひな祭りに発酵ご飯を食べて体を整え、春の訪れをお祝いしませんか?
今回は発酵を使った、ちらし寿司・甘酒・ハマグリのお吸い物の3品をご紹介します。
砂糖不使用!本みりんの酢飯で作るちらし寿司

砂糖は血糖値が急激に上がるため、取りすぎには注意が必要です。そこでオススメなのが、本みりん。本みりんは血糖値がゆるやかに上がるため、体への負担も少ないですよ。本みりんにはオリゴ糖が含まれているので腸内環境を整えてくれたり、アミノ酸が豊富に含まれているので疲労回復にもピッタリです。
そんな砂糖よりメリットの多い本みりんで、ちらし寿司を作ってみましょう。
材料
・ごはん 2合
・本みりん 100cc
・酢 50cc
・塩 大さじ1/2
・お好みの具材 適量
作り方
①アルコールを飛ばすために、本みりんを鍋で煮切ります。
②煮切ったら塩を加えます。
③②のみりんが冷めたら、お酢を加えます。
④ごはんに③で作ったすし酢を加えて、よく混ぜます。
⑤ごはんと具材を盛り付けて完成です。

みりんには、本みりんとみりん風調味料というものがあります。本みりんは原材料がもち米・米麹・焼酎 (アルコール) 。 それに対して、 みりん風調味料は水あめや着色料などを添加させて作ったものです。
みりん本来の効果をしっかり得るには、ぜひ本みりんを使ってみてください。
具材でお刺身などを盛り付けるなら、1時間ほどお刺身を醤油麹に漬けこんでおくと、旨味が増して醤油がよく染みておいしいですよ。
また豆(サヤエンドウ)・レンコン・エビなどは縁起物とされていますので、具材として入れてみると良いと思います。
発酵を取り入れつつ、彩りが華やかなちらし寿司を作ってくださいね。
栄養タップリ!麹とお米で作るノンアルコール甘酒

元々は桃の節句で厄払いをするために中国で飲まれていたのが、桃花酒。その桃花酒の代わりに広まったのが、白酒だそうです。しかし白酒はアルコールが含まれていて子どもが飲むことができないため、ひな祭りには甘酒が飲まれるようになったと言われています。
甘酒は一見作るのが難しそうに思うかもしれません。ところが、材料はわずか3つ。調理時間もとても短いので、誰でも簡単に作ることができるんですよ。
材料
・乾燥米麹 50g(ほぐしておく)
・温めたごはん 50g
・水 200ml
※分量は保温容器に合わせて調整しましょう。ごはんが入ることによって甘みが増します。
用意する調理器具
・小鍋
・温度計
・スープジャー、魔法瓶(お湯を入れて温めておく)
作り方
①小鍋に水とごはんを入れて、かき混ぜながら温度計で65度まで温めます。
②温まったら火を切って、乾燥米麹を加えます。
③再度65度になるまで、温めます。
④温めておいた魔法瓶に③を加えます。
⑤8時間〜10時間ほど発酵させて、完成です。

麹甘酒を作るときは温度管理が一番のポイントです。酵素が失活してしまいますので、温度は70度を超えないように注意してください。
また魔法瓶は飲み口が小さいと甘酒を入れるのに時間がかかり、温度が下がってしまいます。 保温容器はスープジャーがオススメです。 出来上がった後につぶつぶ感が気になる方は、ブレンダーなどで混ぜると気にならなくなりますよ。
麹甘酒は飲む点滴と呼ばれるほど栄養が豊富。麹甘酒に含まれるブドウ糖は体のエネルギー源となりますし、必須アミノ酸は筋肉や骨などをつくる大切な役割を果たしてくれます。
ひな祭りはもちろんのこと、普段から積極的に取ってみてくださいね。
ズボラさんでも大丈夫!塩麹で作るハマグリのお吸い物

ひな祭りに良く飲まれるハマグリのお吸い物。なぜハマグリなのでしょうか。3月が旬であるということもありますが、ハマグリには他の貝にはない特徴があるからです。
ハマグリは対になっている貝としかピッタリ合わず、他の貝では合うことはありません。この「対になっている貝としか合わない」ということから、「1人の人と一生を添い遂げる」という意味が込められているのです。そんな旬のハマグリをぜひお吸い物で味わってみましょう。
材料
ハマグリ 4個(砂抜きをして、こすり洗いをしておく)
菜の花 2本(塩ゆでしておく)
酒 大さじ1
塩麹 大さじ1
水 400ml
作り方
①鍋に水とハマグリと酒を入れて、アクを取りながら火にかける
②ハマグリの口が空いたら、塩麹を入れて火を止めて味を整える
④器に入れ、菜の花を添えて完成
塩麹には旨味・甘みが含まれています。本来なら昆布で出汁をとって作るハマグリのお吸い物ですが、塩麹を使うことで出汁いらずです。
お料理が苦手な方、時間がなくて忙しい方にもピッタリですよ。菜の花がなければ、三つ葉やサヤエンドウを入れて彩りを工夫しましょう。
まとめ

発酵を使ったひな祭りご飯、いかがだったでしょうか。ひな祭りは日本の伝統行事なので、昔からある発酵ともお料理の相性はピッタリです。
季節の行事では、ついついご馳走を食べすぎてしまうという方もいるかもしれません。お料理の中に発酵を取り入れるだけで、体に優しいお料理に早変わりしますよ。
このように体に優しく、時短にもなる発酵。今回のように季節の行事に取り入れてみるのも良いですが、一番良いのは継続して取り続けること。日常生活に発酵を取り入れることで、体にも嬉しい変化が起こるかもしれません。
普段お使いの調味料に少しこだわってみたり、お料理に塩麹や醤油麹を積極的に使ってみるだけでも大丈夫です。ひな祭りをきっかけに、この春からぜひ健康を意識して発酵を楽しんでみてくださいね。