ヨガを始めたいけれど、何から始めれば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが「太陽礼拝」。
太陽礼拝は、12のポーズを連続して行う動きで、心身のバランスを整える効果が期待できるヨガです。
本記事では、その意味や由来、効果に加え、始め方まで詳しく解説します。
ヨガの代表的な動き「太陽礼拝」の意味や成り立ち、魅力を深掘り

ヨガの代表的な動きである太陽礼拝は、古くからインドで親しまれてきました。
ここでは太陽礼拝の由来や魅力について解説します。
太陽礼拝の由来と歴史を知ろう

太陽礼拝とは、インドでは「スーリヤ・ナマスカール」と呼ばれており、古代から行われている太陽の神様へ感謝の祈りを捧げる動作です。
太陽礼拝は、108回行うと良いと伝えられています。
この108回という数字は、宗教や天文学、占星術などでも特別なものとされており、私たち人間と実はとても深い結びつきがあるそうです。
太陽礼拝は、太陽に祈りを捧げ、地球のエネルギーを体に取り込むことで、あらゆる煩悩(ぼんのう)を浄化します。
太陽礼拝で使われる基本の12ポーズの意味とは?

太陽礼拝は、12のポーズからなる連続した動きです。
12のポーズは12カ月の太陽の周期に由来するとされており、太陽の周期に合わせて深い呼吸をしながらポーズを取ると、身体が整うと言われています。
太陽礼拝の効果とは?心身を整える健康・美容へのメリットを解説

太陽礼拝は全身を使って動くので、心身にさまざまな効果をもたらすヨガです。
美容や健康面で期待できるメリットを紹介します。
太陽礼拝で期待できる身体への効果

太陽礼拝は健康面で女性にうれしい効果がたくさんあります。
美肌・美髪効果
太陽礼拝を行うと血流が良くなるので、肌や髪に必要な栄養素が行き渡りやすくなり、肌質や髪質の改善が期待できるでしょう。
冷え性改善
太陽礼拝で血の巡りが良くなると体温が上昇し、冷え性改善につながります。
姿勢改善
太陽礼拝は背筋を伸ばしたり、体幹を意識したりするため、姿勢改善が期待できます。
ダイエット効果
体幹を意識すると体も引き締まりやすくなるので、ダイエットにおすすめです。
深呼吸をして酸素をたくさん吸い込むため、代謝が高まり、痩せやすい体質になるでしょう。
太陽礼拝とチャクラの関係を知ろう

伝統的なヨガでは、チャクラというものを大切にしています。
チャクラとは体内に存在するエネルギーの通り道のことです。
古代のインドやヒンドゥー教などでは、人間の体には7つのチャクラがあり、チャクラが整っていないと、心身も乱れやすくなると考えられています。
深呼吸をしながら全身にエネルギーを巡らせ、チャクラを整えるのが太陽礼拝です。
太陽礼拝を習慣化するメリット

太陽礼拝は流れを覚えてしまえば、無心でできるようになります。
仕事や勉強の前に始めると集中力を高める効果が期待できるでしょう。
太陽礼拝に集中すると雑念が入りにくくなるため、メンタルも安定しやすくなります。
毎日行うことで体や心の変化にも気づきやすくなるので、太陽礼拝は心身共に自己を見つめる時間になるでしょう。
初心者でもできる太陽礼拝の始め方と基本ポーズの流れを詳しく紹介

太陽礼拝は宗派や指導者によって動きに違いがあります。
今回ご紹介するのは、一番伝統的な「ハタヨガ式の太陽礼拝」の流れです。
1.祈りのポーズ(深呼吸)

胸の前で手を合わせて、背筋を伸ばしてヨガマットの端で直立に立ちます。
体の軸を意識しながら、深呼吸しましょう。
2.両手を上に上げるポーズ(息を吸う)

手のひらを合わせたまま、両手をまっすぐ上に伸ばしてください。
体も心も開かれていくようなイメージで行いましょう。
3.立位前屈のポーズ(息を吐く)

合わせた両手を離して横からゆっくり下ろします。
上半身を折り曲げて手のひらを床につけてください。
お腹と太ももをできる限りくっつけて体を丸めましょう。
4.乗馬のポーズ(息を吸う)

左ひざを曲げ、手のひらを床につけたまま、右足を後ろに引いて伸ばします。
顔はまっすぐ前を見てください。
5.板のポーズ(息を止める)

筋トレなどでプランクと呼ばれるポーズです。
両ひじを伸ばし、乗馬のポーズからそのまま左足も後ろに引き、床にひざをつけずに伸ばします。
お腹をキュッと引っ込めることを意識すると良いでしょう。
6.8点のポーズ(息を吐く)

上に引き上げた体をゆっくりとおろします。
あご、両手、胸、両ひざ、両つま先の8点のみを床につけてください。
7.コブラのポーズ(息を吸う)

8点のポーズから手のひらを床につけたまま、上半身のみを起こします。
両ひじは軽く曲げて顔はまっすぐ前を見ましょう。
8.下向きの犬のポーズ(息を吐く)

腰を持ち上げて、逆Vの字になるようにしてください。
全身をしっかり伸ばして、体中に血液を巡らせましょう。
9.乗馬のポーズ(息を吸う)

左足は後ろに伸ばしたまま、右足を前に出してひざを曲げます。
手のひらは床につけて両ひじを伸ばし、視線は前を見ましょう。
10.立位前屈のポーズ(息を吐く)

両手を床につけて左足を前に戻し、上半身を丸めた状態で腰を上げます。
11.両手を上に上げるポーズ(息を吸う)

ゆっくりと立ち上がりながら、両手を横から頭上に伸ばし、両手を合わせましょう。
12.祈りのポーズ(深呼吸)

両手を合わせた状態で、胸までおろしてリラックスしてください。
これで太陽礼拝を1ラウンドとカウントします。
太陽礼拝を毎日続けるコツと初心者が気をつけたい注意点

太陽礼拝を無理なく継続するためにコツや注意点を紹介します。
太陽礼拝の効果を高めるコツ

太陽礼拝は基本的に何時に行っても構いませんが、早朝がおすすめです。
日光を浴びて取り組むことで、ビタミンDの生成やセロトニンといったホルモンの分泌を期待できるでしょう。
加えて、朝一番の太陽礼拝は代謝を高め、快適な1日を迎える助けになります。
夜に行う場合は副交感神経が優位に働き、リラックス効果が期待できるので、睡眠の質を高めてくれるでしょう。
また、食事の後だと、せっかく体を動かしてもエネルギーが食べ物の消化に使われてしまったり、満腹状態で動きに集中できなかったりする場合があります。
可能であれば、空腹状態で行うようにしましょう。
太陽礼拝を安全に行うための注意点

太陽礼拝は呼吸と体の軸を感じながら行うと効果的です。
前述の通り、宗派や指導者によって動きにアレンジが加わっています。
自分の好みや体調に合わせた太陽礼拝を選びましょう。
太陽礼拝は108回行うと良いとされていますが、これは伝統的な考え方で必須ではありません。
特に初めて行う場合は3ラウンドくらいから始めると良いでしょう。
無理のない範囲で毎日コツコツ続けるのが一番です!
また、妊娠中やケガ・病気のある場合は、体調によっては負担になる可能性があります。
体調面で不安がある方は医療機関で相談してから行うようにしましょう。
まとめ

太陽礼拝は、12のポーズで1ラウンドの動きを繰り返すヨガです。
古代のインドでは、太陽礼拝は「太陽のエネルギーを体に取り入れることができるもの」と考えられてきました。
太陽礼拝の由来や意味を理解して取り組むと、より深いモチベーションで続けられるでしょう。
太陽礼拝は、心身面で幅広い効果が期待できるのが大きな魅力です。
血流が良くなると肌や髪の質が改善しやすくなり、冷え性や姿勢の改善にもつながります。
さらに、呼吸と動作を意識することで心が落ち着き、ストレス解消や集中力アップといった精神面でのメリットも得られるでしょう。
初心者の方は、まずは3ラウンド程度の無理のない回数から始めると良いです。
少しずつ慣れていくことで、太陽礼拝の一連の動きがスムーズになり、効果をより実感しやすくなります。
毎日の習慣に取り入れやすいヨガなので、朝の目覚めの時間や夜のリラックスタイムに取り入れてみるのがおすすめです。
太陽礼拝の始め方をマスターし、心身が整え、健康的でエネルギーに満ちた毎日を送りましょう!