熱中症といえば、スポーツ中や野外での長時間の活動で起こるイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。しかし実は、熱中症の多くは敷地内も含めた住居で起こっています。そこで今回は、熱中症の症状や室内での熱中症の予防方法をご紹介します。
熱中症は室内でも起こる?代表的な熱中症の症状をおさらい
熱中症といえば夏の炎天下で起こるイメージが強いでしょう。
しかし総務省消防庁によると、2017~2019年の熱中症の発生場所の3~4割を占めたのは住居(敷地内を含む)なのだそう。
室内なら安全だと思ってしまいがちですが、実際には室内で起こるケースも多いのでおうち時間も油断せずに対策しましょう。
熱中症の代表的な症状には以下のようなものがあります。
・顔のほてり
・めまいや立ちくらみ
・汗を大量にかく・または全く汗が出ない
・体温が高い・皮膚を触ると熱い・乾燥している
・倦怠感や吐き気
・筋肉のけいれん
・まっすぐに歩けない
・水分補給がうまくできない
・呼びかけに応じない
室内にいてもこのような症状が出たら、熱中症の可能性もあるため注意してください。
おうち時間に熱中症が起こりやすいのはどのようなシーン?
室内での熱中症は
・室温や湿度が高い
・風通しが悪い
・熱中症になりやすい年齢(特に乳幼児や高齢者に注意)や体調不良
・水分補給ができない
・長時間の作業
といった状況で起こりやすいといわれています。
・浴室など温度や湿度が高く風通しの悪い場所での作業
・暑いキッチンでの調理
・休憩せず在宅ワークに熱中している
・就寝中にエアコンが切れて室温が上がってしまった
といったシーンで起こりやすいので注意が必要ですよ。
特に、家事や仕事に長時間熱中していると対策がおろそかになってしまいます。
室温や湿度に注意し、こまめに水分を摂るようにしましょう。
室内で熱中症にならないための対策は?
室内で熱中症にならないために、事前に対策を知っておきましょう。
・こまめに水分を摂る
のどが渇いたと感じる前に、定期的に水分を摂りましょう
日中は1時間に100ml程度、起床時や就寝前、入浴の前には200ml程度摂取しておくと良いでしょう。
・室温と湿度の管理をする
目安として室温は28度以下になるようにましょう。湿度は70%を超えると熱中症のリスクが高まるといわれているため注意してください
・カーテンを活用して遮光する
日当たりによっても室内の温度が上昇しやすくなります。カーテンやすだれなどを活用しましょう
・通気性のよい服装にする
体に熱がこもりくいように、通気性のよい服装を心がけましょう。吸湿・速乾性のよい素材を使用したものがおすすめです
・日頃から生活習慣を整える
睡眠不足に注意し、栄養バランスの整った食事を摂って日頃から生活習慣を整えておきましょう
室内で熱中症になってしまったら?応急処置方法を知っておこう
もしも室内で熱中症になってしまったら、どのように対応すればよいか知っておきましょう。
症状が重くない場合、まずは自分で応急処置を行いましょう。
・エアコンが入っていない場合や室温が高い場合には、エアコンで適切な温度にする
・ぴったりした衣服を着ている場合は衣服を緩め、体の熱を発散させる
・脇の下、首、足の付け根を冷やして体温を下げる
・スポーツドリンクで水分・塩分を補給する
暑い室内にいて熱中症の疑いがあり、意識がもうろうとするような状態ならすぐに救急車を呼んだ方がよいでしょう。
また、水分を摂れない・汗をかかない・吐き気がある・体温が下がらないといった場合や、応急処置を行っても体調が改善していかない場合、医療機関で治療を受けましょう。
最後に
熱中症は、屋外だけではなく室内でも起こります。室温や湿度の管理に注意しましょう。室内でも風通しの悪い場所は注意が必要です。また、在宅ワークや家事に熱中していると体調の変化に気付きにくいこともあるため、意識してこまめに休憩を取り、水分を補給してくださいね。