外出を控えなくてはならずおうち時間が増えたことや、リモートワークなどで自宅で座って作業をする時間が増えた方も多いと思います。しかし、座ったままずっと同じ姿勢を続けていると思わぬ危険も。そこで今回は、座りすぎが良くない理由や対処法などについてお話ししていきます。
リモートワークの方も注意して!座りすぎが健康に与える影響は?
おうち時間が増え、これまでよりも自宅で座って過ごす時間が増えた方も多いでしょう。
また、リモートワークの方は、デスクチェアに何時間も座って作業をしているのではないでしょうか。
厚生労働省のホームページによれば、もともと日本人は世界20か国の中で最も座っている時間が長いのだそう。今はコロナ禍による外出自粛やリモートワークなどが重なった状況なので、さらに座る時間が増えているはずです。
実は座りすぎは、健康に悪影響を与える可能性が。
厚生労働省のホームページによれば、座っている時間が長い人は寿命が短い傾向にあり、肥満率が高い、2型糖尿病罹患率が高い、心臓病罹患率が高いなどということが分かっているそうですよ。
また、長時間座りっぱなしでいると美容にも大敵のむくみや冷えも起こりやすくなります。
リモートワークなどでどうしても座って作業をしなくてはいけない方も、おうち時間が増えて座ってくつろぐことが増えた方も、見逃せない事実ですよね。
仕事に夢中になりすぎるのも危険!エコノミークラス症候群のリスクも
リモートワークなどで狭いスペースでずっと同じ姿勢で作業をしていると、エコノミークラス症候群(肺塞栓症)になるリスクもあります。
水分や食事を十分とらないことや長時間狭い場所で足を動かさないことなどによって血流が悪くなると、ふくらはぎや太ももなどに血栓ができてしまうことが。それが血流に乗って流されると、肺の静脈に詰まる危険があります。
これが、いわゆるエコノミークラス症候群と呼ばれるものです。
重症の場合は命にかかわることもあるため、甘くみてはいけません。
エコノミークラス症候群といえば、飛行機の搭乗中に起こるものというイメージがありますよね。
しかし実は、狭い場所で長時間座りっぱなしの状況なら飛行機以外でも起こることがあるので、リモートワークでも注意が必要なんですよ。
胸の痛みや息苦しさがある、片方の脚に腫れやむくみがあるなど、体調にいつもと違う変化があった場合には十分注意し、医療機関の受診も視野に入れましょう。
なぜ座りすぎや座りっぱなしが健康に良くないの?
座りすぎや長時間の座りっぱなしが、健康に悪影響を及ぼす可能性があることがお分かり頂けたと思います。
座っているだけなのになぜ健康に良くないのか、気になりますよね。
下半身は心臓から遠く、重力の影響などもあってもともと血流が悪くなりがちです。通常は、第二の心臓とも呼ばれているふくらはぎのポンプ機能によって、心臓に血液を押し戻しています。
しかし、座りっぱなしでいるとふくらはぎのポンプ機能が弱まって血流が悪くなってしまうことが。さらに、長時間座ることで太ももなどが圧迫されることも、血流が悪くなる原因の一つといわれています。
血流が悪くなることや代謝が低下することなどにより、健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるのです。
座りすぎの危険を予防するために意識的に動くようにしよう!
リモートワークで仕事に夢中になると、ついご飯を食べるのも忘れて没頭してしまうという方も多いかもしれませんね。
しかし、長時間動かないと、座りすぎによる健康への悪影響がさらに高まる可能性も。
水分や食事を十分にとらないことと足を動かさないことが重なれば、エコノミークラス症候群の危険も高まってしまうかもしれません。
座りすぎの危険を予防するためには、意識的に体を動かす時間を作ることが大事ですよ。
例えば
・タイマーをかけて30分に一度立ち上がって室内を歩く
・休憩中には軽いストレッチをする
・椅子に座った状態でつま先を地面につけ、かかとを上げ下げする
など、少しでも運動をする時間を作ってくださいね。
「週末にはスポーツをしているから大丈夫」と思っている方もいるかもしれませんが、まとめて運動をしても、日ごろの座りすぎのリスクは解消されないといわれています。
座りっぱなしにならないように、日ごろからこまめに体を動かすことが大事ですよ。また、水分不足も良くありませんから、運動とともにこまめな水分摂取も心掛けましょう。
最後に
長時間座っているだけなのに、健康に悪影響があるとは驚きですよね。リモートワークなどを一人で行っているとつい休憩がおろそかになってしまいがちですが、意識的に体を動かすようにしましょう。仕事中だけではなく、おうち時間にくつろいでいる時にも座りすぎに注意してくださいね。